2015年3月27日 都議会第一回定例会討論

かがやけ Tokyo 両角みのる

 

 

 

かがやけTokyoを代表して、議員提出議案第1号並びに知事提出議案中、第31号議案ほか11議案に反対し、平成27年度東京都一般会計予算ほか、その他知事提出議案に賛成の立場から討論を行ないます。

 

 

まず、初めに予算案について申し述べます。

平成27年度予算案は、策定当初段階から舛添知事が編成した初めての予算案であり、同時に本予算案は、昨年末に発表された「東京都長期ビジョン」とともに、これからの東京づくりに向けた第一歩と位置付けることができます。

一般会計総額は6兆9,520億円と前年度比4.3%の増額となり、歳入の太宗をなす都税収入は昨年度より7.5%、3,517億円の増と4年連続で増額し、堅調な企業収益や地方消費税引き上げの影響を反映したものとなっています。一時の厳しい財政環境から見れば、都財政を巡る状況は好転しています。

このことは、山積する課題への対応、特に長期ビジョンの将来像の着実な実現に向けたとされる予算編成を可能にしました。

 

しかしながら、都税収入は景気変動の影響を受けやすい不安定なものであり、比較的財政状況が良好な今の時期にこそ、中長期的な視点に立った行財政の構造的な改革に取り組むべきです。

 

また、今回の予算編成方針の眼目の1つでもある政策の評価に基づく事業のスクラップ・アンド・ビルドは十分とは言えず、今後、更なる徹底を求めるものです。

 

2020年のオリンピック・パラリンピック大会の成功はもとより、大会後の成熟した国際都市へとシフトチェンジを着実にすすめ、すべての都民が安心・安全・快適に暮らすことのできる持続可能なまちづくりを展開していくためにも、常に時代の変化に柔軟に対応する「変革を続ける姿勢」持つよう要望いたします。

 

次に個別の条例案について触れさせていただきます。

本定例会には第31号議案「東京都知事等の給料に関する条例の一部を改正する条例」ほか給料・報酬等に関する一連の議案が上程されています。その中身は、一部、報酬削減するものを含めて、特別職報酬等審議会答申を踏まえて、知事や議員、各種行政委員会委員の報酬額を見直すものです。

 

そのうち、第31号議案は知事・副知事の給料を減額する条例改正ですが、条例中に一般職員の給与規定を引用する箇所があり、その結果、昨年の職員給与条例の改正、すなわち実質賃上げを反映させ、給与総額が増額となります。

 

今、大手主要企業のベースアップが軒並み前年実績を上回ったとの報道がなされており、円安や株高に支えられた一部大企業は賃金上昇が現実のものとなってきています。しかし、勤労者の大多数は中小・零細企業で働いているのが現実であり、これら中小零細企業は、まだまだ経営状況が苦しく、賃上げどころではないといったところが多いのが実態ではないでしょうか。

 

こうした民間の状況に鑑みれば、税を原資とする公務員の給与や議員・行政委員会委員の報酬は、現状でも決して低いものとは言えず、改定にあたってはむしろ引き下げもすべきであると私たちは考えており、これら一連の報酬改定の条例改正案に反対するものです。

 

次に第76号議案「食品製造業等取締り条例の一部を改正する条例」について申し述べます。本条例改正案は、近年、都心のオフィス街等の路上で普及する弁当等の陳列販売に対して、衛生上の観点から規制を強化するものです。弁当等の行商の届出制から許可制への移行、保冷容器等の設備基準の新設、食品衛生責任者の設置義務付づけなどが改正の柱です。食中毒の発生などを未然に防止し、食の安全を確保しようとする改正趣旨は理解をするものです。

 

しかし、規制を強化することで事業者のコスト増を招き、ひいては消費者の選択機会が損なわれる可能性があり、慎重な審議をしてほしいという当事者からの声が多数私たちのもとにも届けられています。

 

こうしたなかで、議案提出までの経過を見ますと、パブリックコメント件数が14件にとどまるなど、当事者を含めた議論が十分につくされているかは疑問が残ります。食の安全確保が重要であるのは論を待ちませんが、本条例案については、まだ慎重に議論をする余地があるとの立場から、現時点で賛成をすることはできません。

次に議員提出議案第1号「国民健康保険料又は国民健康保険税の補助に関する条例」案について申し上げます。

 

本条例案は、区市町村が保険者となって運営する国民健康保険の被保険者が支払う保険料(税)を各区市町村が独自に減免した場合に、減免に要した費用の1割を上限として都が補助するというものです。

 

言うまでもなく、高齢化が進展するわが国にとって、安心できる医療保険制度を維持していくことは非常に重要な課題です。

 

しかし、国民健康保険においては、被保険者の高齢化と、それに伴う保険給付の増大や、多額の未収金の発生などにより保険財政は極めて厳しい状況に直面しており、その結果、毎年度多額の一般会計からの繰入金により、どうにか運営を続けている区市町村が多いのが実態です。

 

すなわち、このままでは持続可能な制度として継続していくことが困難な状況が続いているのです。

 

こうした状況を受け、国は今国会に「持続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保険法等の一部を改正する法律案」を提出しています。法案の骨子は、国保財政へ毎年3400億円の追加財政支援を行うとともに都道府県中心の運営への切り替えを行い、国民健康保険制度の抜本的な財政基盤強化を図るというものです。

 

条例改正による都の財政負担については、提案者からは、毎年度70億円程度との見解が示されていますが、他の政策分野、例えば 教育、子育て、インフラ整備等々においても施策の充実のために統一的な見取り図なしに都が補助をすべきという議論になれば、次々と個別バラバラに補対象を増やしていくということになり、現実的ではありません。

 

都民福祉を充実させたいとの思いは、この議場にいるすべての議員が持っているものですが、かといって、東京都に財源を生み出す打ち出の小槌があるわけではありません。

 

現状でも低所得者等に対する都と区市町村負担による保険料軽減措置が図られていることを勘案すれば、国保財政の基盤強化を含めて、現在、国ですすめられている議論を踏まえて統一的に制度自体を持続可能なものへと変えていくことこそが必要であり、以上の観点により本条例案に反対するものです。

 

 

次に、災害時用の燃料ストック事業について申し上げておきます。

 

本年度も危機管理の視点から、都が3億3千万円余を支出して燃料備蓄を進めてきましたが、この燃料備蓄の仕組みである「ランニンストック方式」が、実は絵に描いた餅で機能していないのではないかということが報道され、本定例会の質疑においても各会派から取り上げられました。

これに関しては、知事も記者会見で「危機管理という時に、あらゆる厳しい目で見て、見直す必要があるので、抜本的に改善するという指示をすでに与えております。徹底的に調査をして都民の税金が無駄に使われないようにやっていく決意であります」とおっしゃっています。

 

我が会派の上田議員の委員会質問に対しても「備蓄燃料の確認については、今回のことを踏まえ在庫を確認する仕組みなど、現行の制度について必要な改善を図っていく」との答弁がありましたが、今回の件は、都の当事者意識の欠如と危機管理意識の希薄さを世間に示すこととなりました。

 

新年度予算案では、新たに約4億円の燃料確保対策費が計上されていますが、燃料備蓄に関しての制度の在り方・運用の改善を図ることは勿論、これを機に、今後の行政執行全般に再度目配せをし、気の緩みが生じないよう取り組んでいただくよう強く要望します。

最後に、私どもの会派を含め4会派と無所属議員で共同提案をさせていただきます「東京都議会議員の議員報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例改正案」について申し上げます。

 

これは、地方自治法第203条の「普通地方公共団体の議会の議員は、職務を行うため要する費用の弁償を受けることができる」という条文を受け規定されている都条例を改正するものです。

 

自治法上の「職務を行うため要する経費」は、「職務の執行等に要した経費」であり、一般的には交通費や宿泊費と解釈されています。

 

ところで、現行条例では、都議会議員が本会議や委員会に出席すると1日に1万円(区部の議員)または1万2千円(区部以外の議員)が支給されることとなっています。しかしながら、都民目線からすると、この金額は交通費相当としては額が大きく、その根拠も不明確なものです。そこで、今回、決められた会議等に出席するための合理的な経路での最安価な交通費実費支給に改めるというものです。

 

「費用弁償は議員報酬等とも密接に絡むものであり、それ単体で議論するのは馴染まない」との意見もあるようですが、費用弁償は非課税であり、役務の対価である報酬とは明確に区別されるがゆえに課税対象となっていないのです。

 

私が都議になってから2年になろうとしていますが、この間、費用弁償だけでなく「都議会のありかた検討会」の第二次報告で平成26年以降できるだけ早い時期での実施検討が打ち出された通年議会の議論も進んでおらず、残念ながら都議会改革は進展していません。また、議論の場ともなるべき「在り方検討会」も設置される気配すらありません。

 

こうしたなか、私たち、かがやけTokyoでは、支給された費用弁償は交通費実費相当額を除いて供託を続けていますが、地方議会の在り方が大きく問われている今こそ、しっかりと条例改正をし、全国をリードすべき首都議会として、できることから速やかに自ら改革を進めていく姿を全国に示すことが重要と考えます。

 

以上、なにとぞ議員諸氏のご賢察をお願い申し上げ、かがやけTokyoを代表しての討論といたします。