まず、先月11月13日に発生したパリ同時多発テロ事件に遺憾の意を表すとともに犠牲者の方々に哀悼の意を申し上げます。社会問題にまで発展した新国立競技場問題につき定例会初日に舛添要一知事所信表明にて都の負担額395億円を明らかにしました。法的根拠があいまいなまま、国との合意文書も策定されていない点について極めて問題であると考えます。2020年オリパラをふまえ、都庁本庁舎のセキュリティ強化策を本格的に講じるため、セキュリティゲートの設置と受付の運用を開始する中、平成27年第4回都議会定例会が本日終了いたしました。テロ対策の一環として国際都市東京の心臓部ともいえる東京都庁の警備強化は当然のことではりますが、来庁者に一定の負担をかけるものです。一方、11月15日夜から3日間、都庁本庁舎と駒沢公園のオリンピック記念塔が「フランスに連帯し、テロの犠牲者を追悼する」として仏国旗トリコロールにライトアップされました。歴史的にテロは文明・文化の象徴を攻撃の対象とします。このライトアップは、来庁する都民及び1万数千人の職員の安全確保の上で問題は無かったのか懸念を表明するものです。

一般質問では、私が我が会派を代表して行いました。高額人件費の適正化、職員による検挙事案等不祥事が相次ぐ一方、知事部局だけでも過去5年間で11人もの自殺者が出ている点から組織管理・活性化、前述した都市間交流における安全確保における知事のトップマネジメントの在り方、東京ビックサイトをメディア施設として使用することによる出展事業者の五輪巻き添え倒産防止、都の精神医療については、新聞報道となり厚生労働大臣から異例の発言を受けた生保受給者の特定医療機関への斡旋問題と子どもへの安易な向精神薬投与への警鐘、虐待により処分を受けた障がい者施設でその後も虐待が発生したことから当該施設の運営体制を質しました。

議案付託された各委員会においては、所属議員により、精密な検証・調査に基づく審査と活発な質疑を行いました。ことに音喜多駿都議会議員は、総務委員会の第187号議案である職員の総額約101億円にのぼる給与アップの条例審査において、人事委員会の引き上げ勧告は、国民の景況感がまだまだ回復していないと言われている今、中小零細企業が多い我が国において、この引き上げ勧告の妥当性は極めて疑問視されるものであることに加えて今年度は、臨時国会の召集が見送られ、国家公務員給与等は現時点で据え置き状態となっていることから地方公務員法第24条第3項「均衡の原則」をもっても看過できないものと疑義を質し反対をしました。

最終本会議におきましては、知事提出議案第187号、第189号、第190号並びに第200号議案に反対、その他の全ての知事提出議案に賛成、議員提出議案第18号に反対、議員提出議案第19号に賛成の表決を行いました。

第184号議案「行政不服審査法施行条例」は法改正に伴い東京都行政不服審査会を設置するなど必要な事項を定めるものですが、新設される東京都行政不服審査会の第三者には行政から距離を置く有識者を積極的に登用されることと、都民の誰もが気軽に活用できる制度運用を求めます。

また来年度予算編成にむけて税制改正が議論されており、政府与党がまとめた平成28年度税制改正大綱には、自治体が集めた地方税の一部を大都市圏から地方圏に配り直す制度見直しが盛り込まれ、この結果、都の収入減は現在の年3,600億円から4,600億円にふくれあがることが見込まれ、この点は許容できないものであります。

選挙管理委員の選挙について一言申し述べます。都においては長年各会派の都議OBが選挙管理委員に就任する慣行がありますが、これは、政治的公平性を欠く「議員の天下り」ともとられかねません。本来選挙の中立性を確保する選挙管理委員の選任がこのような状況にあることについて強い懸念を表明しておきます。

最後に、名誉都民である漫画家の水木しげる氏が11月29日にご逝去されました。水木氏は、我が国の漫画文化の発展に多大な貢献をされ、また作品の中で自身のご経験から戦争の悲惨さを子どもたちへわかりやすく伝えてくれました。私も、水木氏の漫画で育った一人であります。漫画の中では妖怪よりも人間の描写の方が恐ろしいものでした。税のムダ使い、不正・癒着・天下りという妖怪が東京都には跋扈しております。我が会派としてこの妖怪退治に引き続き努めることをお誓い申し上げて哀悼の意を表するものです。