かがやけTokyoを代表して、二十六年度公営企業会計決算について意見開陳を行います。公営企業会計は価格メカニズムを通じたパレート効率性のもと、適切な準公共財の供給により効率的な資源配分が達成されると考えます。少子高齢化に伴い膨らみ続ける福祉費と都債残高6兆円を鑑みれば、いつまでも一般会計から繰り入れがあることを当然視することなく、公費負担の軽減を将来的にも考える必要性を念頭において審査にあたりました。

以下、意見を申し添えます。

【まず、交通局について述べます。】

一、累積欠損金を早期解消するために増加した原因は徹底究明し、前年の繰り返しにならぬよう、削減プロセス、目標年次を明確にし、交通局全体の財務健全性を保つことこと。

一、東京電力への解決金全額につき速やかに増収分にて回収をすること。

一、地域活性化、地場産業振興にむけ駅構内を活用した出店・店舗販売を促進すること

一、資産活用の一環として「駅ナカ保育」を推進すること

一、お客様センター、職員の接遇力向上、東京メトロとの一体化等の事業を通じサービス・ホスピタリティ改善に努め、集客増を図ること。

一、障がい者・高齢者、妊産婦、子ども連れの乗客への接遇向上に一層努めること

一、痴漢や暴力行為に対応するため、警察との連携を進めるとともに通報記録の適正管理を進めること。

一、テロ対策については警察と強固な連携を図ること。

 

【水道局について述べます。】

一、収益、資産、財務、施設効率性、生産性、費用、一般会計繰入金に関する指標に問題はないことから、悪化しないよう老朽化対策をも踏まえ適性かつ効率的に事業をすすめ、業務の現状と財務状況を積極的に情報提供していくこと

一、水道水源林においては、産業労働局、環境局等関係各局、ボランティアも含む民間と連携を図り、多摩の森林全体の取組としての管理育成にあたること。

一、水源林確保と森林の荒廃防止にむけ、民有林購入事業を引き続き推進すること。

一、安全でおいしい飲料可能な水道水「東京水」を都民はもとより、パラリンピック・オリンピックを踏まえ、外国人観光客にも広く普及すること。

一、安定した水源の確保と地域特性を反映した地下水を利活用すること

一、環境負荷の低減に向け太陽光発電・小水力電力等再生可能エネルギー導入を拡大していくこと

一、国際展開については、国との役割分担を明確にした上で都市外交基本戦略等関係各局と統一した方向性・指針で進めること

一、入札汚職事件を風化させず、対策本部・契約監視委員会を形骸化させず、綱紀粛正・モラルの向上と情報公開の徹底を図ること

一、多摩地区水道経営改善計画に基づき適正な人員配置にて良好な労働環境を構築すること。

一、職員全体の残業が過労ラインを超えないよう適正な労働環境と定数管理を実現すること

一、一般職員はもとより、管理職を含めメンタルヘルス対策に注力をすること

一、女性職員と監理職比率の向上に、アファーマティブ・アクションを含め進めること

一、女性職員、子育てや介護中の職員に配慮したサポート・人員体制を整えること

一、広報物等、局における調達の選定については、選定者の主観に影響されることなく公平公明かつ客観性を確保し、情報公開につとめ、透明性を確保すること

 

 

【下水道局について述べます。】

一、企業債残高・金利の状況に鑑み、財政の安定性を担保し、都民へ情報提供していくいこと。

一、小松川第二ポンプ所をはじめ、東部低地帯を中心としたポンプ所の耐震、耐水化対策を進めること。

一、簡易処理水の放流、汚濁負荷の発生など運河・河川にかかる水質については、地域住民へはもちろんのこと周辺区ならびに海上保安庁への迅速な情報提供と対策強化につとめることと

一、合流式下水道については環境負荷を含めアセスメントと高度処理の推進を図り改善に努めること。

一、葛西水再生センターをはじめ、汚泥の放射性物質管理をひきつづき徹底すること。

一、水再生センターの上部公園の地域連携の取り組みを進めること。

一、民間事業者の水質自主管理の意識向上の取り組みを進めること。

 

【中央卸売市場について述べます。】

一、経年化している営業損失と退職引当金確保を加味しつつ費用対効果を念頭に入れた中長期的効率的な老朽化対策を図ること。

一、少子高齢化、市場外流通を鑑み将来の統廃合をも視野に入れた選択と集中の検討を進めること

一、各市場への新規事業者への門戸を開き、仲卸事業者の参入を促進すること。ことに豊洲新市場においては、満床とすること

一、豊洲新市場開設においては、千客万来撤退事案を真摯に受け止め、情報提供を進めながら対応していくこと。

 

【臨海副都心開発事業について述べます。】

一、一般会計繰り入れを圧縮していくこと

一、売却、長期貸付、暫定利用と目的が違う三地区の一体感ある町並み形成を図り、民間投資を推進すること

一、ヴィーナスフォート等暫定利用の土地返還については原状回復・返還を速やかに実施すること

一、貯木場において原木の取扱量激減に伴い、立ち入り禁止地区の見直と有効活用を図ること。

一、コンテナ置き場、シャーシープール整備を実施し、トレーラーによる渋滞を解消すること

 

【都市開発事業会計については】

一、再開発事業で得た知見については市街地再開発事業整備はじめ都の都市づくりの課題解決に活用していくこと。

 

【次に、病院事業会計について述べます。】

一、新改革プランを速やかに策定し、債権放棄額の早期解消、一般会計繰入金医業収益比率並びに100%未満の医業収支比率の改善、適正な職員給与費対医業収益比率維持にむけ、改善プロセス、目標年次を明確にし、財務健全性を保つこと。

一、民間医療機関・医師会、区市町村と連携・分担を推進していくこと。

一、精神医療における向精神薬投与は、単剤処方等多剤投与による副作用リスクを減らしていくこと。

一、子どもへの向精神薬投与については投薬以外の方法を第一に選択すること。

一、身体拘束率を減少させていくこと

一、電気痙攣療法については、国内外の情報を取り入れ常に効果の是非を検証し、代替の医療も研究するなど極めて慎重に扱うこと。

一、精神医療早期介入は、子どもを中心に関係各機関と情報共有をし極めて慎重に取組むこと。

一、入院中の子どもの教育環境・保育環境の整備につとめること。

一、虐待について、警察・児相など関係各機関と更なる連携を強化し、得られた知見は関係各部署で共有をし対策をとること。

一、周産期医療については得意分野に特化しながらも、医療機関との機能別役割分担と地域医療連携システムを推進していくこと。

一、患者への虐待防止、看護ケア、職員の接遇教育などQOL担保の取組を推進すること。

一、松沢病院における死亡退院患者については原因分析をし日常医療に反映すること。

一、監察医務院の研究成果を積極的に生かしていくこと。

一、入院患者ことに精神障がい者の地域移行支援を強化すること

一、地域包括ケアシステムを鑑み医療・介護連携を推進すること

一、患者中心の医療を提供できる環境が整った自治体病院の強みを活かし、意欲ある医師・看護師の就労インセンティブに働きかける人材確保につとめること。

一、誤嚥事故にあたり、高齢者の誤嚥性肺炎は致命的となることから、防止対策の徹底を図ること。

 

 

自治体病院とは、採算が得られずとも医療を住民へ提供する一方で、私的医療機関へは補助を出し、収支は均衡させなければならないという相矛盾しかねない二つの要素を求められてしいます。持続可能な患者中心の医療の実現のためにこそ経営効率化とシビアなガバナンスと改革することで、人権と命を最優先にする過不足ない医療を提供する自治体病院の原点である「住民医療」となることを望むものです。

 

最後に、各局共通して関係する監理団体、報告団体の派遣職員数や業務委託を随時検討、適正化し民間人登用、民間投資の拡大をすすめることを求めます。また、都民参画の要となります情報公開と説明責任、モニタリング機能の強化を積極的に採り入れて、血税も投入される公営企業においては、民間企業以上の効率的で効果的な健全経営を重ねて求めます。

 

以上ですが、分科会審査におきまして、水道局幹部職メンタルヘルス対策に関する私の質疑が中断することがありました。具体事案を受けて東京都職員全体の心身ともに快適な労働環境を願っての発言でありますことから、この点につき遺憾と申し述べ、かがやけTokyoの意見開陳を終わります。