平成26年度第一回定例会において上田令子が文書質問を行い、それに対する東京都の回答がありましたので、質問文と答弁書の全文を掲載いたします。質問事項は以下の通りです。

 

質問事項
一 都の入札制度について
二 東京都儀典長について
三 民生委員・児童委員について
四 体罰加害教員のアフターフォローについて
五 雪害対応について
六 都営住宅について
七 シルバー交番について
八 いわゆる「副知事査定」について

 

 

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平成26年第一回都議会定例会
文書質問趣意書

提出者 上田 令子

 

一 都の入札制度について
去る2月24日に行われた「契約番号25-01005 都営住宅25H-106西(東久留米市南町一丁目)工事」入札におきまして、談合が疑われる情報が2月21日に私のところへ寄せられ、すぐに担当部局に連絡をさせていただきました。即日「談合情報検討委員会」が立ち上がり、事情聴取を行ったとのことです。24日の入札にあたっては私も立会い、手続き上瑕疵がないことは確認し、別の事業者であることを願いながら見守っておりましたが、結局通報通り事業者が落札するという結果となりました。さらに、都営住宅工事という、複雑な特殊技術も要さず、これまでも入札実績があるはずの入札した10社中どうしたことか8社が辞退をしております。
1 あらためて、この一件に関しての談合情報が入ってから落札するまでの時系列の経緯と、結果を踏まえての財務局の見解をお示しください。
2 あわせて、「談合情報検討委員会」のあり方やその都度、入札制度・手続きの見直し等を行うかどうかお答えください。
3 また、今後広く談合情報を都民から手軽に匿名でも募るため、ホームページで呼びかけるなど相互監視体制をとることが望まれますが、今回の事件を受け検討はしませんか。
4 入札契約適正化法及び官製談合防止法への都の取組み状況をお示しください。
5 今後も都議会議員に談合情報が寄せられることがあると思います。その場合の適切な対応の仕方について、財務局のお考えをお示しください。

二 東京都儀典長について
先の予算特別委員会で、東京都儀典長について5代以上、外務省出身者を採用していることが明らかになりました。
1 儀典長の前役職名である東京都外務長が設置された時期、経緯、設置の理由について、お示しください。
2 平成15年に職名が「外務長」から「儀典長」に変更されていますが、その経過と理由をお示しください。
3 儀典長が、パラリンピック・オリンピック招致、アジア大都市ネットワーク21、アジアヘッドクオーター事業に果たしている役割について、具体的にお示しください。
4 儀典長の都議会総務委員会の出席状況と、欠席した場合の理由について、過去5年について、具体的にお示しください。

三 民生委員・児童委員について
民生・児童委員は一般都民の善意に基づいたボランティア活動です。厚生労働省は「民生委員は、厚生労働大臣から委嘱され、それぞれの地域において、常に住民の立場に立って相談に応じ、必要な援助を行い、社会福祉の増進に努める方々であり、「児童委員」を兼ねています。」とし東京都は「民生委員・児童委員は、社会奉仕の精神をもって、常に住民の立場に立って相談に応じ、及び必要な援助を行う無報酬のボランティアです。また、福祉事務所や児童相談所など行政の協力機関としても様々な活動を行っています。」としておりますが、都は「活動費」を12億2,700万円補助負担しております。一人月額8,600円と一律決まっておりますが、満額が委員に支払われておらず、その支払い方も手元に残る金額も自治体が違うと変わってくるという現状があります。
例えば江戸川区では、江戸川区民生児童協議会費1,800円、各地区協議会の会費が違うそうですがおよそ約3,000円の地区会費が差し引かれて、手取り月額は3,800円から4,000円。豊島区では互助共励会費1,200円、地区会費1,000円が差し引かれ、手取り6,400円、小金井市は3か月分を協議会費として年度の初めに徴収し、9か月分を「活動費」とし、手取り6,450円、西東京市では協議会費800円、互助費400円合計1,200円が引かれて、手取り7,400円となっております。江戸川区では、本来年間10万3,000円支給されるはずが手元に4万5,600円しか残らないという実態があるばかりでなく、同じ民生・児童委員であるにも関わらず江戸川区と西東京市では月額3,600円、年間43,200円もの差額が生じております。江戸川区では、委員ではなく地区協議会へ一括支給、地区協議会から年度末に現金等で委員へ一括払い、豊島区は4ヶ月ごとに区から委員の口座へ直接振込み、小金井市は、年度初め4・5・6月分は協議会費として委員には渡らず、その後、月額8,600円を委員口座へ市から直接振り込み、西東京市は毎月、市から8,600円全額振込んで、協議会費・互助会月会費は年間一括で民生委員が支払っています。支払い形態も自治体や同じ自治体でも地区協議会によってまちまちとなっています。平成20年に兵庫の民生委員らがこの交付された補助金(活動費)を連合会でプールし、研修名目で、温泉地などへ宴会を伴う旅行を繰り返し観光で5年間に4,000万円も使う不正使用が報道されたことも記憶に残るところです。
増える独居老人、複雑化する現代家庭において民生・児童委員の負荷は年々重くなっており、時間的拘束に伴い、経費も発生するものです。ことに携帯電話代金が大きな負担になっているとのことです。
厚生労働省の見解では、活動にかかる実費で目的外に使用は不可としておりますことからも、東京都として、この支給額の自治体間格差是正と、不正の温床とならぬためにも、天引きされる地区会費のあり方、並びに天引きにかかる条例などは存在せず運用していることの問題意識を問い、所見を求めます。
四 体罰加害教員のアフターフォローについて
先の予算特別委員会において、体罰事案による教職員の処分の状況が改めて明らかになりました。このような大量の処分者が出たことは、人事行政上も大きな問題と認識しております。
1 平成25年度に体罰により懲戒処分を受けた者の中で、処分と同時に退職した者及び体罰事故後に病気休職となった者は出ていますか。出ているとすれば、その人数を男女別にお示しください。
2 平成25年度に体罰により懲戒処分を受けた者の中で、他の学校や事務職等に異動したものはいますか。いるとすれば、その人数を男女別にお示しください。
3 体罰を行った者は、再発防止に向け、体罰の度合いに応じた研修を受けていると聞いていますが、その研修の種類と内容をお示しください。
4 体罰を行った者が、被害児童・生徒、その保護者と接触し、再び部活動の指導者として関係を持つことが考えられますが、その場合の対応について、お示しください。

五 雪害対応について
本年2月14日からの雪害への対応についてうかがいます。先月の雪害では、孤立地域が都内でも発生し、自衛隊に災害派遣を求めました。自衛隊のみなさまの活動に心より感謝を申し上げるところです。この雪害では、孤立集落のほか、農業被害、インフラ被害も多数、発生しました。
1 この雪害による都内の被害について、概要をお示しください。
2 都では、昨年4月に帰宅困難者対策条例を施行していますが、この雪害による帰宅困難者は把握していますか。把握しているなら、対応状況をお示しください。
3 自衛隊(陸上自衛隊第一師団)への災害派遣要請が、降雪が始まってから3日目の16日午前10時20分となっていますが、3日目では遅いとの声が都民から出ています。なぜ、3日目になってしまったのか、事実経過と判断根拠をお示しください。また、知事の自衛隊の合憲性への認識が判断に影響したとは思いませんが、改めて認識をお示しください。
4 災害派遣要請にあたって、知事や関係部局の自衛隊に対する日常的な意思疎通が必要と考えますが、現状をお示しください。
5 この雪害の対応にあたって、予備費が支出されていますか。支出されているとすれば、金額と使途をお示しください。また、予備費の支出の手続きと基準についてご説明ください。
6 大規模な災害時には予備費で対応しきれない場合に備え、緊急補正予算を含む財政措置が速やかにとられるべきです。新聞報道によると、雪害を受けて、栃木県、群馬県、埼玉県、山梨県等で、また都内では日野市で、緊急補正予算が編成されたそうです。都においても、三宅島の火山災害の際には2億円程度の補正予算が組まれていますが、今回は編成しなかった理由をお示しください。

六 都営住宅について
都営住宅についてうかがいます。入居期間に制限がないことから20年を超える居住者が多々、見受けられますが、その一方で、何度申し込んでも入居できない都民も多く、希望者の一握りしか入れない不公平感があります。都営の応募は平均約30倍です。憲法第25条の生存権による住宅セーフティネットならば抽選に漏れた者も含めた居住福祉を総合的に考えるべきです。少子高齢化をふまえ民間賃貸住宅のストックが今後、多数発生することを鑑みれば、住宅困窮者への支援は、家賃補助などで民間を活用した施策を実施すべきと考えますが、都のお考えをお示しください。

七 シルバー交番について
シルバー交番事業については、残念ながら、活性化しているとは思えません。地域包括支援センターや民生委員、区市町村の各種見守り事業などと二重行政になっていると考えます。本事業の存在意義と今後の方向性をお示しください。

八 いわゆる「副知事査定」について
平成26年度予算は前知事の予期せぬ退職という事態のもと、安藤副知事を中心に査定が進められ、「暫定案」という形で新知事就任前に内容が固められました。知事辞職という事態を受け、致し方ないとは考えますが、しかしながら暫定案とはいえ、公選の知事不在のもとで総合的な本格予算が組まれたことは、我が党の「脱官僚」の基本理念に照らすと大きな違和感を覚えます。
1 骨格予算や暫定予算という選択肢も考えられますが、前知事辞職後も本格予算の編成を続行しなければならなかった理由をお示しください。
2 知事不在による予算編成への影響について、今後の課題をお示しください。
3 今後は4年に1度、知事選が予算の査定時期と重なることになりますが、直近の知事選で示された都民の意思は予算に最大限反映されなければなりません。そのための方策について、検討状況をお示しください。

平成26年第一回都議会定例会
上田令子議員の文書質問に対する答弁書

質問事項
一 都の入札制度について
1 去る2月24日に行われた「契約番号25-01005 都営住宅25H-106西(東久留米市南町一丁目)工事」入札に関して、談合情報が入ってから落札するまでの時系列の経緯と、結果を踏まえての財務局の見解について伺う。

回答
都営住宅25H-106西(東久留米市南町一丁目)工事入札に関する談合情報への対応経緯は、以下のとおりです。
1 平成26年2月21日16時頃にみんなの党Tokyo上田令子都議より、菊池建設株式会社が都営住宅25H-106西(東久留米市南町一丁目)工事を468,487,950円で落札する旨の情報が、財務局経理部契約第一課長宛てに口頭伝達されました。
2 これを受けて都は、同日18時から財務局談合情報検討委員会を開催し、審議した結果、この件については調査の必要があると判定しました。
3 このため都では、同月22日9時25分から12時30分にかけて本件入札参加10者の事情聴取を行いました。また、この際、本件入札参加10者に事情聴取の証言内容の証として誓約書の提出を依頼しました。
4 事情聴取の結果、入札参加者に談合を意図した行動は見出せなかったため、同月24日9時から財務局談合情報検討委員会を開催し、この旨を報告し、本件入札執行の判定を得ました。
また、同日までに、都は、事情聴取を受けた者から今回の入札に際し、他の入札参加者と接触を図るなど法令等に抵触する行為は行っていない旨の誓約書を徴収しました。
5 これらのことから都では、同日9時15分から本件入札を執行しました。なお、上田令子都議が希望により、入札を視察しました。
6 この入札は、入札参加者10者のうち8者が辞退し、残る2者のうち、菊池建設株式会社が468,300,000円で落札しました。
以上が、対応経緯となります。
今回の一連の対応では、談合の事実を示す明確な証拠が確認されなかったことから、所定の手続に従い適正に入札を行ったものです。
なお、現在の工事入札をめぐる状況は資材価格の高騰や技術者不足による「不調」が増加しており、本件入札で辞退者が多いのも、他の案件と同様にこのような状況を反映したものと考えています。

質問事項
一の2 「談合情報検討委員会」のあり方や、その都度、入札制度・手続きの見直し等を行うのか、所見を伺う。

回答
仮に談合情報がもたらされた場合は、談合情報取扱要綱に基づき、該当する局において直ちに談合情報検討委員会を設置し、関係者から個別に事情聴取した結果、違法行為等の事実が確認されない場合には、その旨の誓約書の提出を受けることとしています。
なお、開札後は、直ちに公正取引委員会に報告を行うこととしており、今後とも適切に対応していきます。

質問事項
一の3 今後、広く談合情報を都民から手軽に匿名でも募るため、ホームページで呼びかけるなど、相互監視体制をとることが望まれるが、今回の事件を受け検討するのか、所見を伺う。

回答
談合情報の取扱いについては、その内容に一定の具体性があるものに関して、談合情報取扱要綱に基づき適切に対応していることから、特に御主旨のような体制を構築することは考えていません。

質問事項
一の4 入札契約適正化法及び官製談合防止法への、都の取組状況について伺う。

回答
入札契約適正化法では、入札及び契約から、談合その他の不正行為の排除を徹底することを、適正化の基本としています。
都は、同法を受け、入札・契約制度改善のための実施策を策定し、現場説明会の廃止、入札後に入札参加者を公表、指名通知書の配布は郵送等に変更し入札参加者が一堂に会する機会を無くす等、不正行為の発生防止に万全を期す取組を実施しています。
官製談合防止法は、地方公共団体等の職員が、入札談合に関与する官製談合を防止するため、施行されました。
都においては、毎年、新たに契約事務に従事する職員に対して、汚職防止の研修を実施するなど、周知徹底を図っています。
また、入札に関する手続は、電子調達システムを活用し、起工担当部署の職員が入札に参加している事業者を分からないようにするとともに、事業者への対応は必ず二人で行うなど、事業者への情報の漏洩などを防止しています。

質問事項
一の5 今後も、都議会議員に談合情報が寄せられた場合の、適切な対応の仕方について、財務局の所見を伺う。

回答
談合情報の提供を速やかに寄せていただき、内容の確認も含め所定の手続に従い、迅速かつ適切に対応していきます。

質問事項
二 東京都儀典長について
1 儀典長の前役職名である、東京都外務長が設置された時期、経緯、設置の理由について伺う。

回答
昭和31年12月の組織改正において、外務長のポストが設置されました。
なお、経緯及び設置の理由については、当時の公文書には記載されていませんでした。

質問事項
二の2 平成15年に職名が「外務長」から「儀典長」に変更されているが、その経過と理由について伺う。

回答
平成11年の石原知事就任後、都市外交に関する事務について、職の所掌範囲の明確化を図る観点から、平成15年8月の組織改正において、外務長のポストを廃止し、儀典長のポストを設置しています。

質問事項
二の3 儀典長が、パラリンピック・オリンピック招致、アジア大都市ネットワーク21、アジアヘッドクォーター事業で果たしている役割について、具体的に伺う。

回答
アジア大都市ネットワーク21では総会等に出席し、知事と要人等との会談の補佐や大使館との連絡調整を行っています。また、オリンピック・パラリンピック招致の必要性やアジアヘッドクォーター事業の重要性について、各国大使等に対し、様々な場面で説明を行っています。

質問事項
二の4 儀典長の都議会総務委員会の出席状況と、欠席した場合の理由について、過去5年について伺う。

回答
平成23年11月28日の委員会を公務のため欠席した以外、全て出席しています。

質問事項
三 民生委員・児童委員について
活動費支給額の自治体間格差是正と、不正の温床とならぬためにも、天引きされる地区会費のあり方、並びに天引きにかかる条例などは存在せず運用していることについて、所見を伺う。

回答
民生委員・児童委員は、民生委員法などにより、民生児童委員協議会を組織することとされており、協議会として、地域の実情に応じて会議や研修等を行っています。
民生委員・児童委員の活動費は、活動に要した実費を弁償するためのものであり、民生委員・児童委員本人に支払われることが原則ですが、協議会が行う活動に要する費用を、民生委員・児童委員に説明し、了解を得た上で活動費から充当することは、徴収方法として問題ないものと考えます。

質問事項
四 体罰加害教員のアフターフォローについて
1 体罰事案による教職員の処分の状況について、平成25年度に体罰により懲戒処分を受けた者の中で、処分と同時に退職した者及び体罰事故後に病気休職となった者は出ているのか。出ているとすれば、その人数の男女別について伺う。

回答
平成25年度に体罰により懲戒処分を受けた教員は55人おり、そのうち、処分と同時に退職した教員はいません。また、体罰事故後に病気休職となった教員は、男性教員が2人ですが、うち1人は既に復職しています。

質問事項
四の2 平成25年度に体罰により懲戒処分を受けた者の中で、他の学校や事務職等に異動したものはいるのか。いるとすれば、その人数の男女別について伺う。

回答
平成25年度に体罰により懲戒処分を受けた教員のうち、平成26年4月1日付けで異動となった教員は、男性18人、女性2人です。事務職等への転職者はいません。

質問事項
四の3 体罰を行った者は、再発防止に向け、体罰の度合いに応じた研修を受けているが、その研修の種類と内容について伺う。

回答
懲戒処分を受けた教員に対しては、従来より服務事故再発防止研修実施要綱に基づき、所属校や東京都教職員研修センターにおいて、研修を行っています。
この研修は、法令の理解などの講義や服務に関する指導等を内容としており、平成25年11月から、教員が抱える課題や動機に着目した個別指導も実施しております。
また、体罰により懲戒処分を受けた教員に対しては、平成26年1月から感情抑制するためのアンガーマネジメント特別研修を開始するとともに、東京都教職員研修センターが、区市町村教育委員会や東京都学校経営支援センターと連携し、所属校への訪問指導を行うなどして、研修内容の充実を図っています。
さらに、要綱を改正し、体罰の程度が懲戒処分に至らなかった教員についても服務事故再発防止研修の対象に加え、必要な研修を実施しています。

質問事項
四の4 体罰を行った者が、被害児童・生徒、その保護者と接触し、再び部活動の指導者として関係を持つことが考えられるが、その場合の対応について伺う。

回答
都教育委員会は、平成25年5月、部活動において体罰が発生した場合の校長等の対応について、その基本的な考え方を都立学校長及び区市町村教育委員会に通知しました。
本通知では、加害顧問教諭を部活動指導に復帰させる場合、校長が生徒・保護者の理解を得るとともに、加害顧問教諭の反省状況や生徒の心理状況等を総合的に判断し、指導するに当たっては複数の教員による指導体制を整えた上で部活動指導を許可することとしています。また、生徒・保護者の理解が得られなければ指導に当たらせないこととしています。
さらに、部活動指導再開後も、校長等管理職が加害顧問教諭から定期的に指導状況の報告を求めるとともに、生徒・保護者からも、加害顧問教諭の指導の状況を聞き取るなど、経過観察を行うこととしています。
今後とも、都教育委員会は、都立学校長及び区市町村教育委員会に対して、本通知の趣旨を徹底していきます。

質問事項
五 雪害対応について
1 本年2月14日からの雪害による都内の被害の概要について伺う。

回答
都内で孤立集落が発生した平成26年2月14日の大雪による人的・物的被害は、平成26年3月6日時点で、重傷者3名、軽傷者237名、住家被害が半壊1棟、一部損壊76棟、また、前週2月8日の大雪と相まって、ビニールハウス等の全半壊など、農林水産業における被害額は4億8,300万円となっています。

質問事項
五の2 都では、昨年4月に帰宅困難者対策条例を施行しているが、この雪害による帰宅困難者は把握しているのか。把握しているならば、対応状況について伺う。

回答
東日本大震災の際には、首都圏の鉄道が停止し、多くの人が一斉に帰宅を開始したため、車道に人があふれ、緊急車両の通行に支障をきたすなど大きく混乱しました。
帰宅困難者対策条例は、こうした東日本大震災の教訓をふまえ、首都直下地震等の大規模災害時における帰宅困難者の大量発生に伴う社会の混乱防止等を目的に平成24年3月に制定したものです。このため、平成26年2月14日の大雪は、条例の対象として想定していません。
なお、大雪等の場合には、事前に発生が予想できない大地震と異なり、あらかじめ備えておくことが可能なため、迅速・的確な情報発信が重要であり、平成26年2月14日の大雪の際には、ホームページやツイッターを活用して気象情報、鉄道の運行情報を迅速に提供しました。

質問事項
五の3 自衛隊(陸上自衛隊第一師団)への災害派遣要請が、降雪が始まってから3日目の16日午前10時20分となっているが、なぜ、3日目になってしまったのか、事実経過と判断根拠について伺う。また、知事の自衛隊の合憲性への認識が判断に影響したとは思わないが、改めて認識を伺う。

回答
都は、平成26年2月14日の大雪の際には、降雪前より態勢を整え、都道の除雪作業に早期から着手するとともに、24時間体制で情報収集を行い、気象情報や、交通情報、停電等の状況を逐次情報発信し、対応状況について記者会見により都民に周知しました。
さらに、平成26年2月16日には、奥多摩町及び檜原村から自衛隊の災害派遣の要請が知事に対しなされたことから、速やかに、自衛隊法に基づき災害派遣を要請しました。また、青梅市からも、翌17日、自衛隊の災害派遣要請があったため、都は、同様に速やかに要請を行いました。

質問事項
五の4 災害派遣要請にあたって、知事や関係部局の自衛隊に対する日常的な意思疎通が必要と考えるが、現状について伺う。

回答
都では、毎年、総合防災訓練を実施しており、自衛隊については、警察・消防とともに参加しています。平成25年11月に実施した総合防災訓練では、土砂災害を想定した救出救助や陸路・空路からの支援物資搬送などの訓練を自衛隊との連携の下実施しました。
また、毎年、定期的に、自衛隊をはじめ、警察、消防、区市町村の防災部門等が参加する図上訓練を実施しており、首都直下地震の発生等を想定したブラインド型の訓練を行うなど、関係機関間の連携強化を図っています。

質問事項
五の5 この雪害の対応にあたって、予備費が支出されているのか。支出されているとすれば、金額と使途について伺う。また、予備費の支出の手続きと基準について伺う。

回答
今回の雪害の対応に当たり、予備費の充当は行っていません。
予備費充当の手続きは、予算事務規則で規定されており、各局が予備費充当を必要とする場合には、予備費充当請求書を財務局長に提出することが義務付けられています。
財務局長は、これを審査し、適当であると認めた場合、予備費を充当し、その旨を会計管理局長及び当該局長に通知することとされています。

質問事項
五の6 大規模な災害時には、予備費で対応しきれない場合に備え、緊急補正予算を含む財政措置が速やかにとられるべきだが、今回は編成しなかった理由について伺う。

回答
今回の雪害の対応に当たっては、既定予算の範囲内で対応可能であったため、補正予算の編成は行いませんでした。

質問事項
六 都営住宅について
都営住宅について、抽選に漏れた者も含めた居住福祉を、総合的に考えるべきであり、今後、住宅困窮者への支援は、家賃補助などで民間を活用した施策を実施すべきだが、見解を伺う。

回答
都営住宅は、公営住宅法等に基づき整備し、供給するものであり、住宅に困窮する都民の居住の安定を確保する役割を担っています。
都営住宅の募集においては、公募による選定を原則とした上で、高齢者など、特に居住の安定を図る必要がある都民に対し優先入居を実施しており、今後とも、真に住宅に困窮する都民に対して、都営住宅を公平かつ的確に供給していきます。
家賃補助については、生活保護制度との関係、財政負担のあり方等、多くの課題があることから、都として実施することは考えていません。

質問事項
七 シルバー交番について
シルバー交番事業について、地域包括支援センターや民生委員、区市町村の各種見守り事業などと二重行政になっていると考えるが、本事業の存在意義と今後の方向性について、所見を伺う。

回答
区市町村は、地域の実情に応じて、高齢者の見守りに関する様々な取組を実施しており、都独自のシルバー交番設置事業はその選択肢の一つとなっています。
この事業は、特に一人暮らし等の孤立しがちな高齢者を地域包括支援センターや民生委員等と連携して重点的に見守ることにより、高齢者の在宅生活に安心を提供する有効な取組です。
都は、今後とも、地域における高齢者の見守り体制を強化するため、シルバー交番を設置する区市町村を支援していきます。

質問事項
八 いわゆる「副知事査定」について
1 副知事査定について、骨格予算や暫定予算という選択肢も考えられるが、前知事辞職後も、本格予算の編成を続行しなければならなかった理由について伺う。

回答
大島の復旧・復興、オリンピック・パラリンピックの開催準備など、都政の重要課題に直面する中、予算編成の遅れにより、都民生活への支障や、都政の停滞を招くような事態は避けなくてはなりません。
このため、知事職務代理者のもと、例年どおりの日程で年間予算(暫定案)として調製し、当初予算(暫定案)として発表したものです。

質問事項
八の2 知事不在による予算編成への影響について、今後の課題を伺う。

回答
平成26年度予算は、限られた時間の中、都政の停滞を招いてはならないという強い思いで査定を行い、当初予算(暫定案)を基調として編成するとともに、公約実現に向けて即時対応が可能なものについて、同時補正という形で種をまくことができました。
今後は、これを大きく育て上げるとともに、必要な施策については機を逸することなく、積極的に推進していきます。

質問事項
八の3 今後は4年に1度、知事選が予算の査定時期と重なることになるが、直近の知事選で示された都民の意思は予算に最大限反映されなければならない。そのための方策の検討状況について伺う。

回答
これまで、知事選のある年では、予算案の発表時期を変更するなどの工夫を行いながら、年間総合予算を編成してきました。
なお、4年後の予算査定は、都民生活への影響など、様々な課題を踏まえながら、その時点で判断することであると考えます。